夫婦で共同の遺言書を書くことはできますか
結婚して50年を迎え、夫婦で遺言書を書くことにしました。
一緒に築いてきた財産なんで、子供達への遺言内容も一緒に考えています。
夫婦連盟で遺言書は書いても大丈夫ですか?
70代ご夫婦
ご夫婦で同一の遺言書によって二人以上の者が遺言をすることはできません。
共同遺言を認めると、自由に撤回・変更ができなくなるなど、遺言者の最終意思の確保が図れなくなってしまからです。
一緒に話し合い、それぞれの内容を決めたうえで別々に作成して下さい。
共同遺言はできません
ご夫婦で同一の遺言書によって二人以上の者が遺言をすること(共同遺言)は、民法によって禁止されています。
遺言書は一度作ってしまったら、その内容で確定してしまうものではなく、遺言者は、いつでも遺言を撤回できるのです。
しかし、夫婦など二人以上の者が一つの遺言をした場合、他方に同意してもらえないと遺言が撤回できないということが起こり得ます。
また、一緒に遺言を各人に気を使い、自分の本当の意思を遺言書に残せないことも考えられます。
要は、共同遺言を認めると、自由に撤回・変更ができなくなるなど、遺言者の最終意思の確保が図れなくなってしまうおそれから、最後の意思を遺言者に自由に決定させるために共同遺言は禁止されているのです。
共同遺言はできませんが、夫婦で一緒の日に公証人役場で公正証書遺言を作成することは可能です。
同時に作成すると負担軽減にもなります。
ご夫婦で一緒に遺言書を作りたい、そんな時はぜひご相談下さい。