先日父が亡くなりました。
父は生前から「遺言書は作ってある!」と口にしていましたが冗談だと思っていました。
ところが、父の遺品を整理していたら、タンスの奥から「公正証書」と書かれた封筒が出てきました。中身は公証役場の領収書しか入っていませんでした。
領収書の記載から父が遺言書を作ったことが見受けられますが、肝心の遺言書が見つかりません。
どうしたらいいのでしょうか?
(50代 女性)
公正証書遺言はデータベース化されていることをご説明し、お父様が遺言を作られたかどうか調べることができる旨をお伝えしました。
その後公証役場にて手続きを踏まれ、無事にお父様の遺言が有ることがわかりました。
謄本を請求し、遺言内容に沿った相続手続きが行われました。
公正証書遺言の有無は検索できます
1989年以降に作成された公正証書遺言はデータベース化されているため検索をかけることができます。
これにより、
■「作成した形跡があるのに遺言書がない」
■「遺言書を作っていないか念のため調べたい」
上記のような方は検索をかけることができるのです。
検索・照会の流れ
1必要書類の準備
除籍謄本、戸籍謄本等(被相続人が亡くなったことがわかるもの)、検索依頼をかける方が相続人であることがわかる戸籍等、検索依頼をかける方の本人確認資料等を準備します。
2最寄りの公証役場へ
※必ず事前に電話予約をしてから行くようにしましょう。
必要書類持参のうえ、最寄りの公証人役場を訪問し、必要書類へ記入等を行います。
3照会・検索・回答
公証人が日本公証人連合会事務局に、公正証書遺言の有無、保管場所の照会を行います。
そして、日本公証人連合会事務局がデータベースから遺言の検索を行います。
これにより、公正証書遺言の有無と保管場所(作成した公証人役場)が判明します。
公正証書遺言の検索は数時間から数日を要する場合もあります。
5分や10分の手続きではできないと覚えておいてください。
公証役場に行く都合がつかない方や、自分で手続きするのが不安なお客様に代わり、当事務所が代理で検索依頼をすることもできます。
お困りの場合はお気軽にご相談ください。